iPhone X用のケースをFusion360でデザイン。
まずはベースとなるiPhoneX本体を作っていきます。AppleのDeveloperページにあるケースデザインガイドラインをダウンロード。上記のような図面情報を見ることができます。
iPhone X 基本形状の製作
外形をスケッチツールで描いたら、形状の特徴である4隅の角Rを作っていきます。ここの寸法が狂っているとせっかくデザインしても使えないものになってしまうので。
図面にはR寸法ではなく、製品左上を0と規定した際の寸法が打ってあります。iPhoneの4隅の丸みは単純なR指定ではなく、より滑らかなつながりを持つ自由曲線で作られています。そちらに従ってガイドとなるポイントを作っていきます。
ポイントができたら、スプラインツールでつなげてあげると綺麗な自由曲線が作れます。引いたままだと外形から飛び出すような円弧が作られてしまうので、Rの始まりと終わりだけ、スプラインの向きの調整する必要があります。
4隅の寸法関係は同等のようなのでそちらの曲線をコピーします。
次は断面。同様に寸法通り、自由曲線を作ります。
スイープツールでプロファイルを断面、ガイドを最初に作った外形ラインにすると、本体部が抜けたリング形状ができます。
この穴の埋め方は色々ありますが、ロフトツールで埋めました。
基本形状の完成です。
ディティール部の製作
次はボタン等のディティールを作っていきます。サイドボタンの寸法を拾ってスケッチ。
押し出し。筐体から0.42mm突出させます。
ボタンの断面は筐体のRに沿った丸みがついているので筐体のオフセット形状を作り、切り取ります。
左右ともボタンがつきました。ミュートボタンは本当はスライドスイッチにしないといけませんが、あえて作り込んでいません。アクセサリ製作用途なので位置と突出感だけわかれば十分。
同じくカメラ部も
アクセサリ製作には十分な作り込みですが、一応ガラス領域とディスプレイ有効エリアもデータに追加していきます。まずは平面でスケッチ。
本体をボディ分割で切り抜きます。
ディスプレイ上部の特徴的な形状も再現。
できました。製作時間30分くらい。
作ってみるとホームボタンがあったモデルと比べてさらにシンプルになったなと実感。デザインのほとんどの時間はCAD作業で形をコネコネする時間ではなく、あるべき姿は先にあって部品やインタラクション等をどう実装していくかの構想部分に占められている。
LightningとSpeakerはとりあえず作り込みなし
Lightningコネクタポートとスピーカー穴はまだ開けていません。余力があったら追加します。充電は非接触がトレンドになっていくのでアクセサリを作る上ではあまり重要ではないかな。
データは無償公開しています
データはFusion360のプロジェクトページで無償公開しています。
Grabcadでも公開を始めました。
アクセサリ製作続きです