結局いま副業・複業ってどうなっているんだっけ

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5〜10年前、副業はしてはいけないことという認識が強かった。そんな空気を読まずに副業に取り組んでいましたが。自分にとっては副業を通じて会社では会えない人、物、場と出会えていることが自分のデザイン領域を広げ、総合的なスキル獲得に繋がっています。

会社を辞めてフリーになるか、考える時期もありましたが会社勤めも「一つの事業」として捉えると、逆にフリーでは会えない人、物、場があります。事業規模や資本力から考えれば、やりようによってはまだまだ大きな学びが得られやすい環境です。

もし、会社がブラックで平日も夜まで、休日も仕事。学びが得られない環境であれば消耗するだけなので辞めるべきと思いますが、幸い自分の会社人としての立場は成果型で、時間・場所は自由。自分のデザインスキルを複業で活かせる環境が揃っています。

国・企業側の動き

厚生労働省が定めるモデル就業規定「雛形」を副業化へ改訂

2017年11月に厚生労働省が、「労働者は勤務時間外において他の会社等の業務に従事することができる」と規定を新設。副業への風向きが変わりました。以下は規定の詳細。

第14章 副業・兼業
(副業・兼業)
第67条 労働者は、勤務時間外において、他の会社等の業務に従事することができる。 2 労働者は、前項の業務に従事するにあたっては、事前に、会社に所定の届出を行うものとする。

3 第1項の業務に従事することにより、次の各号のいずれかに該当する場合には、会社は、これを禁止又は制限することができる。
1 労務提供上の支障がある場合
2 企業秘密が漏洩する場合
3 会社の名誉や信用を損なう行為や、信頼関係を破壊する行為がある場合 4 競業により、企業の利益を害する場合

はっきりと勤務時間外であれば他の会社の業務に従事することができる、と明記されています。ただ、本業に支障や利益を害する場合は禁止することができるようです。

法令を受けて企業の動き

続々と副業を解禁する企業が出てきています。
政府の雛形に本当の意味で適合した副業を推奨している企業、逆に副業とは名ばかりの制度を副業解禁と謳っている企業もあります。そうした独りよがりの制度は結局使われず淘汰されて行くのでしょうけど。

ソフトバンク

今後事業成長をしていく上で、既存事業の活性化とイノベーションの創出が必要であると考え、「Smart & Fun!」というスローガンのもと、「働き方改革」を推進、201711月より、社員の副業を解禁。

「副業の内容は、多岐に渡ります。多いのは、自身の専門性を活かしたプログラミングやデザイン、研修講師などですが、中には、趣味や特技を活かした副業をしている社員もいます。例えば、習い事として取り組んでいたボクシングジムやヨガが上達したため、先生として生徒に『教える』という経験をしたり、英語が得意な社員が、自らの英語力を維持・向上させることを目的として、英語講師をしたりするケースなどもありますね」http://magazine.nimaime.com/softbank_1/

DeNA

2017年10月にスタートした、社員が熱意をもって働ける環境づくりを目的とした人事プロジェクト「フルスイング」で副業制度がスタート。

働く社員のみなさんの自己実現(Will)を叶えるための機会開発を目的に制度化しました。

この制度によって、社内の仕事だけでは成し遂げられないような自己実現や自己研鑽を、社外の仕事を通じて達成できます。また、その幅広い経験が結果的に本業にも寄与すると考えています。なお、一定のルールのもとで副業のための短時間勤務制度が利用できるのも特徴的です。https://fullswing.dena.com/side-job/

新生銀行

新生銀行は4月、大手銀で初めて兼業と副業を解禁する。就業規定を改め、正社員、嘱託社員の合計約2700人を対象に、本業と並行して異業種の仕事に就くことを認める。英語の得意な人が翻訳の仕事をすることなどを想定。政府は働き方改革の一環で、会社員が兼業、副業をしやすくなる環境整備を促している。銀行でも多様な働き方を認め、人材集めにも生かす。https://www.nikkei.com/article/DGXMZO28689810Y8A320C1EE9000/

HIS

5月から副業解禁を決めたエイチ・アイ・エス(HIS)は、入社1年以上の正社員約5500人を対象にするが、訪日外国人(インバウンド)向けの通訳ガイドなどに就いてもらうことを想定しているという。他社の従業員として働くなど、雇用関係が発生する勤務は対象から外し、引き続き「禁止」する。個人の技能を生かし業務委託や個人事業主として働くことを認めるという内容だ。http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/16/021900010/042600066/?P=2&mds

KONICA MINOLTA

デジタル革命を受けて価値提供の在り方は劇的に変化している。そのような事業環境の中でお客さまに選ばれるためには、絶え間ないイノベーションの創出が必要不可欠だ。今回、 我々が副業の解禁に踏み切ったのも、個の多様性を生かすことで、イノベーションの創出を促進することが目的だ。イノベーションを生むためには、多様な人財が混じり合うことで、「火花が散る」状況を生むことが何よりも重要だと考えている。そのための手段の一つとして、副業を解禁した。http://www.itmedia.co.jp/business/articles/1805/09/news122.html

副業・複業への追い風が吹いている

国が方針を転換したので企業は遅かれ早かれ就業規則を変えるしかない。その変化が遅い日本の大企業でも、コンプライアンス的に問題がない副業の大部分が黙認という形になるのではないでしょうか。もちろん、勤めている企業のお客様や情報、設備を利用して副業を行うのはNGですが。

これまでは企業の中だけで1,000万の年収を得てきた収益モデルが、本業800万+副業700万のようにバランスする姿が理想です。投資と同じでリスク分散。会社一本立てで生活してきた人は退職したら収入がゼロになってしまう。本来的にはおかしくて、自身のスキルをより長期的に社会に役立てる形を模索するべきです。

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